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過去の企画展示
第四回企画展 久保田沙耶展覧会
「砂と泉」
SAYA KUBOTA EXHIBITION
久保田沙耶は、倉吉市明倫地区で行われてきたアーティスト・イン・レジデンス事業「明倫AIR」の招聘アーティストとして2017年より2023年まで毎年倉吉へと通い、滞在制作と発表を続けてきました。郷土の文化や風習、歴史、 芸術作品などのリサーチを重ねる中で、特に1920年に中井金三らによって設立された総合芸術団体「砂丘社」とその周辺の作家たちに注目します。タイトルの「砂と泉」は砂丘社の詩人、河本緑石による宣言文『砂丘 創生之記』(1921)に由来しますが、「砂丘社」の「砂丘」は鳥取砂丘ではなく倉吉の北側、海沿いに広がる北条砂丘を指します。過酷な灌漑の歴史を持つ砂丘開拓地に湧いた「泉」のように、「未墾地」に「最初の鍬」を取るようにと始まった砂丘社の歴史を、源泉から今に続く水脈のひとつひとつを辿るように久保田はリサーチしてきました。本展で久保田の描くひとつひとつの線に、複数の郷土の作家たちの気配が感じ取れるかもしれません。
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